痛み、不調の本質
マッサージで身体を揉んだり、整体で体をバキバキしたりするだけでなく、本質的な身体の改善方法を知るには「体の痛みとは一体何か?」を最初に理解する必要があります。「痛み」とは、脳が今この瞬間、自分の体を守る為に作るサインです。
★本当に問題があったら治すことはできない
多くの人は、整体院や病院へ行けば問題を解決してもらえると思っています。
しかし、整体院や医師はあくまで、治るサポートをすること、そして回復を妨げる症状を減らすための施術や治療、処方を行う人であることにきずかなければなりません。
例えば発熱したときに処方されるのは、痛み止めや解熱剤など、風邪を「治す」薬ではなく、「症状を減らす」薬です。
症状を抑えることと、問題を解決することは全く別のことなのです。
★痛みや不調は脳が作っている
世の中には、痛みを全く感じられない症状を持った人が存在します。
疲労感・筋肉の緊張・鬱感情・頭痛・めまい・吐き気・・・・こういったものは全て、体を守る為に脳が作り出している信号です。
※長期的な痛みは動きの質を低下させます。慢性通が続くと運動野の灰白質が減少することが研究によってわかっています。
灰白質とは
灰白質は私たちが受け取った情報を処理する中心的な部分です。例えば、飛んできたボールが視界に入ると、「ボールが飛んでくる」という視覚情報が灰白質に伝えられ、反射神経や運動神経が働くように指示が出されます。そのおかげでボールをよけたり、ボールを手でキャッチしたりすることができるのです。その情報処理の速度は一瞬ですので、自分自身では自覚できません。
灰白質は、私たちが年齢を重ねるほどにだんだんと小さくなって、密度が減るといわれています。そうすると情報を処理するのに時間がかかったり、情報を伝える速度が遅くなったりしていきます。年を取ると多くの場合、反応や感覚が若い頃に比べて鈍くなるのはそのためなのです。
★痛みの科学
痛みは100%脳で感じている
脳の危険を知らせる信号が、痛みや緊張として現れる
脅威の神経配列(スレッドニューロマトリクス)
以下の様々な情報を元に身体のイメージを作り出し多次元に疼痛を作り出し、行動や恒常性(ホメオスタシス)にも影響を与えています。
痛みの感覚経路(痛覚伝導路) 末梢⇒脊髄⇒脳
痛みの伝達経路 脊髄後角⇒延髄⇒中脳⇒視床⇒大脳皮質